『洗うということ』
目に映る髪や肌のツヤ、あればあるほどに美しいですよね。
そのツヤは水分量。
どれだけ水分を保っているか。
生まれたての赤ちゃんはおよそ90%が水分でできています。
加齢とともに水分が失われていきますので、水分量の低下が老化、と言っても過言ではありません。
人間には体内水分を守ろうとする自己防衛機能があります。
天然のクリームといわれる皮脂膜です。
年齢がかさなり、代謝機能が低下していくと皮脂膜をうまくつくれないので、
体内にある水分量の低下をより早くすすめてしまいます。
この皮脂膜を自力で作れることが、肌にとって何より大切なことだといえます。
もともと肌は外部からの異物を入れ込める機能は持っておらず、排出するしかできません。
いい成分がどれだけ化粧品で配合されていようとも、本来与えたい場所までは届くことがない、
というのが現実です。
例えばコラーゲンやエラスチンという線維芽細胞でいえば、
お肌の最も深くにある真皮層に網目を張り巡らすように存在しています。
肌はミルフィーユのように何層も重なって成り立っていて、
現在の薬事法では肌の上層部を強化する文言しか使用ができません。
いくら良い化粧品で皮脂膜を強化していっても、
毎日何気なく使用しているシャンプーや洗顔料に含まれる界面活性剤が、
汚れと一緒に天然クリームの皮脂膜まで溶かしていくのです。
肌であれば時間をかけて修復していきますが、
毛髪の場合は細胞がありません。
キューティクルという脂を一度溶かしてしまうと元のツヤのある髪質には戻せないのです。
『洗うこと』の気づきがあれば幸いです。