プロ用と市販シャンプーの違い
現在シャンプーは系統によっての細分化が進んでいます。
表面的に見てもわかりづらくなっていますので、
これから数回に分けて、
プロの美容師さんたちが選ぶ基準と
日用品として売られている
市販品の特徴を大別して整理していきます。
「そんな特徴に分かれるんだな」
と知っておいてください。
【市販シャンプーの特徴(主にドラッグストアなどで扱われています)】

以前も触れたようにシャンプーの違いは
界面活性剤をどのように捉えて配合しているのか、が違いです。
プロ用と市販品の売られている価格帯だけでも10倍も違うものがあります。
主にドラッグストアなどで売られている
多くのシャンプー(1,000円前後)は石油系と称され、
界面活性剤を何からとってきているか、
の由来元で分けられています。
溶解力はとても強いので、
「お肌や髪がまだまだ健康だ!」
そんな人には使っていても
今のうちは問題ないでしょう。
ただしシャンプーは毎日一生涯のことです。
代謝が若いうちはシャンプーで溶かしてしまったお肌を守る皮脂膜も
すぐに再生するのですが、
年を重ねていくと代謝が追いついてこなくなります。
強い溶解力で頭皮に必要な脂分や水分は奪われます。
頭皮は砂漠のように乾燥していき、
紫外線や外からの影響を受けやすくなって
頭皮はどんどん弱っていきます。
一時的にトリートメントなどで脂を補おうとしますが、
市販品のトリートメントの多くは手触り重視です。
大手化粧品メーカーなどでは収益性を優先した大量生産をしていて、
できる限りコストを抑えるために
少量でツルッとした質感を出せる脂を採用する傾向にあります。
そのランクの低い脂は、
酸化というサビのような状態を進行させていき、
過酸化脂質となります。
なかなかシャンプーでは落とせない状態です。
トリートメントの頭皮への影響は、
頭皮に日々の積み重ねで何層もサビを敷いてしまうことです。
皮膚呼吸もうまく行えず代謝異常を引き起こす状態です。

これまでにマイクロスコープを使って
何100人もの頭皮を見てきましたが、
代謝異常の傾向として頭皮に毛細血管が見えない、
毒素が代謝されないので
赤みやかゆみを持っているという方が
多くいらっしゃいました。
頭皮の健康状態を知るには
頭皮の色を見ることです。
目安は信号を思い浮かべていただくと
イメージしやすいかもしれません。
青白いろうそく色が健康な頭皮です。
うっすら赤い毛細血管も見える状態で毛穴もくっきり見えます。
逆に黄色から全体的に赤みが強くなっていくほどに危険信号で、
脱毛やアレルギーの悪化などを引き起こします。
ケア方法を見直していく必要があります。
そんな状態を引き起こす原因は、
いつも使っているシャンプーやトリートメントが
大きな原因のひとつであると話すといつも驚かれます。
先に申し上げた通り、
現在シャンプーの種類は細かく分かれます。
「市販のシャンプーだけが悪い」
ということではなく、
あくまで大きな傾向として捉えていただければと思います。